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初心者のためのギターエフェクター講座

ディストーションからディレイまで、人気の高いエフェクターについてわかりやすく解説

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ギターを手にしたばかりの人にとって、練習を重ねて技術を身につけていく過程は大きな喜びでしょう。しかし、ある時点で何かが足りないことに気が付きます。今まで聞いたことのある曲で耳にしてきたような、スリリングなサウンドやミステリアスな響きを鳴らしてみたいと考えるようになるはずです。

その欲求こそが、魅力的で奥深いエフェクターの世界への入り口なのです。

名前こそ千差万別であるものの、エフェクターの大半は幾つかの大きなカテゴリーに分類される為、間違って全く別の種類のエフェクターを購入してしまうといったケースはほとんどないでしょう。どういったサウンドを欲しているのかを耳で覚えていれば、あなたにぴったりのモデルが自ずと見つかるはずです。

多くのギタリストがまず最初に欲しくなるエフェクターを、以下でわかりやすく解説しましょう。


ディストーション

ディストーションはすべてのギタリスト必携のエフェクトです。クランチなロックンロールや荒ぶるパンク、そして重厚なヘヴィメタルまで、ギターサウンドを歪ませるディストーションはあらゆるスタイルにおいて不可欠です。

一括りに「ディストーション」とは言っても、実際には様々なタイプが存在します。しかし、回路に限界値以上の信号を送ることで、クリーンなトーンを歪んだ「ダーティ」なサウンドに変化させるというコンセプトは、あらゆる機種に共通しています。

ディストーションは主に以下の3つのタイプに分類されます

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1.オーバードライブ

真空管アンプに過剰な信号を送った際に生じる効果をシミュレートしたものです。オーバードライブは他のディストーション系エフェクターに比べれば、歪み方は比較的マイルドです。エリック・クラプトンのような「クリームっぽいサウンド」と言えばイメージが湧きやすいかもしれません。繋ぐアンプはどのようなものでも構いませんが、真空管アンプと組み合わせれば、一層強力なオーバードライブサウンドが得られます。

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2.ファズ

ジミ・ヘンドリックスや初期のレッド・ツェッペリンのような、60年代特有のビッグでワイルドなサウンドを生み出します。ゲート効果を狙ったシャープなサウンド(ローリング・ストーンズの『Satisfaction』)から、スムースでありながら強烈に歪んだカオティックなサウンド(ジミ・ヘンドリックスの『Foxy Lady』)まで、様々なトーンを生み出すことができます。そのサウンドは普遍的ですが、近年さらにその魅力が再発見されています。

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3.ディストーション

ディストーションは、荒くざらついたタイトなサウンドを特徴とします。また過剰なゲインによる長いサステイン効果が得られるというのも、ディストーションの大きなメリットのひとつです。そのモデルの多くは、サウンドにユニークなキャラクターをもたらすトーンシェイピング機構が回路に組み込まれています。アイアン・メイデンやフー・ファイターズ等、メタルやハードロックのバンドには必要不可欠なエフェクトです。


ディレイ

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コピーされたシグナルを原音から遅れてプレイバックするディレイは、あらゆるジャンルで多用されています。このエフェクトはギターサウンドにミステリアスなムードを与えてくれます。広々とした場所で手を叩いた時に、その残響音がやや遅れて聞こえる現象がショートディレイです。これに対し、グランドキャニオンに向かって大声で叫んだ場合、しばらく経ってから声が返ってくる山びこ現象はロングディレイです。サウンドに空間的な奥行きを与えるこのエフェクトは、ジ・エッジ(U2)やデヴィッド・ギルモア(ピンク・フロイド)が多用することでも知られています。


リバーブ

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ディレイと同じくサウンドに空間的な奥行きをもたらすリバーブは、全ギタリスト必携のマストアイテムです。ディレイが原音をはっきりと繰り返すのに対し、リバーブはサウンドにリッチな残響音をもたせることができます。広々とした駐車場で手を叩いたり、あるいは車のドアを閉めた際に、その長い残響音が気になったことはありませんか?それがリバーブです。残響音のないギターサウンドは不自然なだけでなく、やや鋭い印象を与える場合もあります。ほんの少しリバーブを加えてやるだけで、ギターのサウンドは洗練されたプロフェッショナルなものに変わるのです。


ルーパー

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あなたの演奏をリアルタイムにループさせることができるこのツールは、練習時にも大いに役立ってくれるはずです。繰り返されるビートにベースラインを乗せてみたり、リードギターのフレーズにリズムを加えてみるといいでしょう。これらはルーパーの限りない活用法のひとつに過ぎません。その使い方をマスターすれば、作曲の面でも強力なツールとなるはずです。

ルーパーを使う際には、以下の2つのことを覚えておくといいでしょう。

1つめは、ルーパーは送られてくる音を全て録音するという点です。残響音が途切れるとループは不自然に聞こえるため、リバーブやディレイ等の空間系エフェクトはルーパーよりも後ろに持ってくるといいでしょう。

2つめは、歪み系のエフェクトはルーパーより前に繋ぐことです。そうすれば心地いいクランチ系のリズムパートをループさせた上で、よりゲインを上げたトーンでソロを弾くといった使い方ができます。


まとめ

エフェクターの世界はとても奥深く、ここに挙げたものの他にも様々なタイプのものがあります。またMustang GTシリーズのように、様々なエフェクトを内蔵した便利なアンプも存在します。

一見難解に思えるエフェクターの世界ですが、前述したとおりその大半は幾つかの大きなカテゴリに属し、無数に存在する機種はどれもそのバリエーションに過ぎません。欲しいサウンドを耳で覚えていれば、理想的なモデルを見つけることは決して難しくありません。ここで紹介したエフェクトは基本的なものばかりですが、プレーヤーとして成長するにつれて理解を深め、どれもサウンドメイキングの上で欠かせないツールとなるでしょう。

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始めたばかりの若いプレーヤーにとって、上記のエフェクターを全て揃えるのは難しいかもしれません。そんな時は1台で基本的なアンプやエフェクターが一度に手に入るMUSTANG GTアンプの購入を検討してみてはいかがでしょうか。

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