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C、V、U?どのネックシェイプを選ぶ?

各ネックシェイプの特徴を紹介します。

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「ネック・プロファイル」とは、ギターネック後背部の断面の形状を指す用語で、「バックシェイプ」とも呼ばれます。或いは、その他の重要な寸法を意味する「ネックのプロフィール(ネックの幅、厚さ、指板のRなど)」との混同を避けるため、単に「ネックシェイプ」と呼んだ方がよいかもしれません。

フェンダー・ギターの購入を検討している一般的なギタープレーヤーは、ネック・プロファイルをどのように読めばよいでしょうか。

詳しく見ていく前にまず知っておくべき重要な点は、ネック・プロファイル自体はギターのサウンドに影響しない、ということです。それよりむしろネック・プロファイルは、プレイ・スタイルに影響します。

ソロ、コードやジャズのリックを弾いたり、シザーキックを決めたりと、思いつくすべてのギター・テクニックにおいて、「客観的に見てどのネックシェイプの方が向いている」というものはありません。純粋に個人の好みと弾きやすさの問題で、元々は個人的な好みのはっきりしたプレーヤーたちからのリクエストに応じて設定されたシェイプです。

ではここからさらに詳しく見ていきましょう。フェンダーでは、「C」「V」「U」というアルファベットでネック・プロファイルを区別しています。さらにそれぞれのシェイプには、多くのバリエーションが存在します。各アルファベットの形は、ネック後背部の断面の形状とほぼ一致しています。さらにネックの指板側から背面側への厚みに応じて、「シックCシェイプ」や「ディープUシェイプ」といった呼び方をされます。以下に、3種類のネックシェイプそれぞれの特徴について解説します。

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Cシェイプ・ネック・プロファイル
弾きやすい楕円形をしたCシェイプ・ネックは、最も一般的で新しいネック・プロファイルで、あらゆるプレイ・スタイルにフィットします。一般的に、UシェイプやVシェイプよりも厚さの薄いネックです。特にStratocaster®をはじめとする現在のフェンダー・ギターの多くは「モダンCシェイプ(またはフラット・オーバル)」のネック・プロファイルが採用され、これはトラディショナルCシェイプをフラットにした形状です。

Vシェイプ・ネック・プロファイル
Vシェイプには、より丸みを帯びた「ソフトV」とより鋭角な「ハードV」の2種類のバージョンがあります。「ハードV」の方は、指板のエッジに親指をかけて弾くスタイルのプレーヤーにより好まれています。Vシェイプ・ネックは伝統的なネックシェイプのひとつで、リイシューされた多くのモデルにも採用されています。

Uシェイプ・ネック・プロファイル
背の部分がずんぐりと盛り上がった丸みのあるネックで、特に何種類かのTelecaster®に採用されているディープUシェイプ・ネックは、「ベースボール・バット」ネックとも呼ばれています。手が大きく、親指をネックの後ろまたは横に添えて弾くスタイルのプレーヤーに適しています。


各ネックシェイプはさらに細分化され、通常はデザインされた年または年代を示す名前が付けられます(例:’50年代Vシェイプ、’61年Cシェイプ、’70年代Cシェイプなど)。C/U/Vの基本ネック・プロファイルから細分化されたこれらの時代別バリエーションは、当時の形状を正確に再現しています。

C/U/Vのネック・プロファイルの呼称は、ネックの幅を示すA/B/C/Dと混同される場合もあります。60年代初頭から70年代初頭にかけてフェンダーは、ナット部分の幅を示す記号として、A(1 1/2インチ)、B(1 5/8インチ)、C(1 3/4インチ)、D(1 7/8インチ)のアルファベットを使用しました。これらのアルファベットはネックのバットエンドに押印されていますが、ネック・プロファイルとは関係がありません。