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アコースティック・ギターの音色は弦の種類によって変わるのか?

アコースティック・ギターのトーンを磨くポイントは、正しい弦選びにあるのかもしれません。

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素材となる木材、ブリッジ、チューニングマシン、ナット、さらにはプレイヤーの手にいたるまで、アコースティック・ギターに関わるすべてのものがトーン作りに影響を与えるのは、紛れもない事実です。
では、弦に関してはどうでしょうか? その答えはもちろん「YES」です。弦を張ったまま弾かずにしばらく放置されていたギターのサウンドは勢いがなく、調子外れなものになってしまいます。でも新しい弦を張り直し、チューニングを合わせれば、そのサウンドはより良く明るい響きを聴かせるようになり、全く新しいギターとして生まれ変わるでしょう。

以下に、弦がトーンに与える影響について検証してみます。


弦は程よい歳のとり方をしない

弦は時間が経つごとに汚れ、錆びてきます。特に手垢やホコリなどによる汚れはワウンド弦の間に入り込みやすく、弦の劣化を促進し、サウンドを鈍らせる原因となります。

弦は金属製のため、錆びるものです。手汗はもちろん、激しいプレイ中に額から落ちる汗などによる湿気も錆を進行させる大きな要因です。錆びてしまった弦はうまく振動せず、サウンドも湿ってしまいます。

プレイする前に手をしっかり洗い、プレイ後には弦の汚れや汗を拭き取るなど、弦を常に清潔に保つことが大切です。時にはギター弦クリーナーを使用するのも効果的です。


弦も疲労する

弦が疲労すると、トーンも変わってきます。

弦の疲労はどのように起こるのでしょうか? 頻繁なチューニングやプレイにより、弦は繰り返し引き伸ばされます。その結果、フレッシュなフィーリングと力強くクリアなサウンドを得るためには、さらに強いテンションが必要になってきます。

そのために弦をもっと引っ張る必要があり、サウンドの劣化を感じるたびに弦を引き伸ばす、という作業を永遠に繰り返すことになります。そうなった時が弦の交換時期といえるでしょう。


弦のゲージについて

一般的に、ライトゲージの弦はプレイしやすく明るいサウンドを得られる一方で、サスティーンや音量に乏しく、切れやすいとされています。

一方でヘヴィゲージの弦には、振動しやすい材質がライトゲージよりも多く使われているため、より音量のあるダークなサウンドとサスティーンを実現します。ただし、ライトゲージに慣れているプレイヤーは、プレイ後により大きな指の痛みを感じるかもしれません。


弦の材質がトーンに与える影響

明るく響きのよいトーンが欲しいときは、ブロンズ製の弦を試してみてください。素晴らしいフィーリングと輪郭のくっきりとしたサウンドを実現できます。

また、フォスファー製の弦は、ウォームでリッチながら歯切れのよいトーンが得られます。

そのほか、ブラス弦は明るくほとんどメタリックのようなサウンドで、シルク&スティール弦は、よりジェントルでメロウなトーンを実現します。

各弦にはそれぞれのファンがいます。特に初心者にとって弦は二の次かもしれませんが、トーンのパズルを解く重要な鍵であることは間違いありません。


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