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JUON「CHANGE THE GAME 10音」

2017年3月8日(水)SHIBUYA TSUTAYA O-WESTにて行われた「CHANGE THE GAME 10音 ~vol.1音~」の模様をレポート。

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EDMとロックを融合させた意欲的なソロデビュー・アルバム『CHANGE THE GAME』を引っさげて開催されたツアー初日。リリースから約1年待たされたファンにとって、この日をどれだけ待ちわびたことか。2017年から2018年にかけて10公演行われる本ツアーは、FUZZY CONTROLや数々のセッションで鍛えられた肉体的なロック・スピリット、そしてEDMというベクトルの異なる音楽ジャンルがスリリングに混じり合う熱狂のライブとなった。

DJ NAKKIDによるDJセットで期待感を煽ると、ライブはアルバムを踏襲するように「INTRO」で幕を開ける。中音域に特徴を持たせた抜けのあるバッキングで聴衆を一気に惹きつけると、「1音目始めます!」とステージ前方へと歩み出てギターを突き上げながら弾きまくるJUON。その姿は野性的ですらあるが、反射的に繰り出されるフレーズから豊かな音楽性を垣間見ることができる。アルバム表題曲の「CHANGE THE GAME」ではアコースティック・ギターをかき鳴らし、情感たっぷりと歌い上げる。カラフルなエレクトロ・サウンドをフィーチャーしたサビでは会場がひとつとなったジャンプで盛り上げ、コール&レスポンスを交えながら次第に熱気を帯びていく。

そんな彼を支えるサポート・ミュージシャンは、奈良悠樹(Gt)、岸田勇気(Key)、Ju-ken(Ba)、DUTTCH(Dr)という実力派。せめぎ合うようなロック・ナンバーから、「COLORFUL EMOTIONS」のようなダンサブルなトロピカル調のナンバーまで、ソロアーティストとして既成の枠をぶち壊すJUONの音楽を強靭なビートで彩ってみせる。中でもVAMPSのベーシストとしても活躍するJu-kenは、5弦のAMERICAN PROFESSIONAL JAZZ BASS Vとホワイト・カラーのSUPER BASSMANを使用し、堅実なプレイながら芯の図太いふくよかなトーンでアンサンブルに血流を注いでいく。

3月1日に配信リリースされたばかりの「THIS IS THE START!!!」は、本公演のテーマカラーである“RED”を象徴する楽曲。『CHANGE THE GAME』で見せたEDMのアプローチをさらに発展させ、ステージ後方に映し出されたビジョンも手伝って、疾駆するデジタリックなサウンドが高揚感を掻き立てる。「まだソロアルバムを1枚しかリリースしていないのでワンマンは時間的にもたない(笑)」と笑いを誘うと、「だから新曲を持ってきました!」と2曲の新曲を披露。

「温かいお客さんに囲まれて幸せです」という言葉からスタートしたアンコールでは、去年他界した実母でありシンガーソングライターのりりィに宛てた未発表曲「フレー」を、アコースティックギター1本で弾き語る。魂の宿った歌は、どこまでも届きそうな力強さを持って響き、歌い終わった後も温かい拍手が止むことなく会場を包んだ。

終演後には「みんなのおかげで素晴らしい1音目が出せました。これから10個の音を探しに全国に出かけてきます」と高らかに宣言したJUON。シンガーソングライターとしての類稀なる才能と、ロックもファンクもR&BもEDMもあらゆる音楽ジャンルを飲み込みながらオリジナリティへと昇華させていく貪欲さ。そして、一挙手一投足まで観る者を惹きつけてやまない圧巻のプレイ。ボーダーレスな音楽で心をひとつにする、至上のステージだった。

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