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LUNA SEA「THE HOLY NIGHT-Beyond the Limit-」

2016年12月23、24日、さいたまスーパーアリーナで開催されたLUNA SEA「The Holy Night-Beyond the Limit-」の模様をレポート。

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2016年12月23、24日、さいたまスーパーアリーナにてLUNA SEA「The Holy Night-Beyond the Limit-」が開催された。INORAN ROAD WORN® JAZZMASTER® 20th Anniv. Edition 初披露となった今回の公演、ここでは 23 日の模様をレポートする。

クリスマス直前ということもあり、サンタ帽を被ったSLAVE(スレイブ)の姿も目立つ会場。クリスマスにぴったりの優しいナンバー「WITH LOVE」でライヴが始まると、続く「TONIGHT」では、観客の大合唱が会場を揺らした。INORAN が長い髪をなびかせ、愛機のINORAN JAZZMASTER® #2LTDをかき鳴らすと、大きな歓声が上がる。楽しげな音色で、アリーナが気持ちよく満たされていく。

INORANのギターは、情熱も冷静も自在に操る。その特色が際立ったのは、この日が初公開のモデルで、会場にも展示された INORAN ROAD WORN® JAZZMASTER® 20th Anniv. Editionを手にして演奏した「TRUE BLUE」だ。歌い上げるようなSUGIZOのギターとは対象的に、渋い音色でサウンドに潤いを与えるのがINORANのプレイスタイル。ソロ活動20周年を記念して作られた新たなモデルで様々なエフェクトを使い分け、時にはクリアな音で、時にはカオティックな音で楽曲を彩っていく。

中盤の「IN SILENCE」「I’ ll Stay With You」で INORAN はアコースティック・ギターに持ち替え、幻想的な空気を生み出した。粒の際立つはっきりとした音が、隅々まで静かに響く。INORANの哀愁漂うギターと、SUGIZOの切なげなヴァイオリンとが、物悲しくも甘い音を紡いでいった。

「ROSIER」では爆発するかのような轟音で熱狂を誘う。髪を乱しながらギターをかき鳴らすINORANに、マイクスタンドを放り投げて「行くぞスー パーアリーナ!」と煽る J。「お前たち!全員で飛ばしていくぞ!」と容赦なくエネルギーを放ちまくるRYUICHIに応えるかのように、アリーナはこの日一番の揺れを見せた。メンバー各々が誇らしげな表情を見せる中、ギターの音が余韻を残し続けていた。

アンコール代わりに「きよしこの夜」を歌うSLAVEに応え、再登場した5人。「俺たちにとっての聖地はライヴであり、会場であり、ステージ。その聖地を守る5人の騎士というイメージで、今回の新曲を作りました」と、会場で限定販売された「HOLY KNIGHT」を披露した。泡でできた雪と、ミラーボールの光が暖かい夜を作っていく。INORAN の澄んだギターには幻想的なエフェクトが掛かり、どこか現実ではないようだ。特別な夜に似合う優しい歌を、RYUICHIは一言ずつ丁寧に歌い上げていった。

ここでメンバー紹介。INORANは、メンバー紹介の後にニルヴァーナ「Smells Like Teen Spirit」のイントロを披露。真矢も加わった突然のセッションに、何度目か分からない大歓声を浴びた。「今日誰も喋らないの?」と RYUICHI が問えば、INORANは「みんな元気? 元気ですかー!ありがとう!」と一言、続いてSUGIZO、J、真矢も感謝の言葉を述べた。そしてRYUICHIは、2017年5月29日の「LUNA SEA の日」に武道館公演を開催することを発表。大きな拍手が沸いた。

残り3曲、幻想的なギターに乗せてRYUICHIが「White Christmas」を歌う。「Dejavu」に続き披露したラスト「WISH」の中盤では照明が落ち、INORANのギターだけが響く。多幸感が会場を包むなか、メンバーがステージ中央に集結する。名残惜しそうに響くアンコールの声の中、手を繋いでジャンプ。聖なる夜に相応しい特別な一夜となった。

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INORAN 使用機材
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INORAN JAZZMASTER® #1 LTD, Masterbuilt by Dennis Galuszka
2010年にカスタムショップのマスタービルダー デニス・ガルスカによって製作されたシグネイチャーモデルの第1弾。白のジャズマスターよりはローがふくよかな鳴りが特徴で、LUNA SEAでは「WISH」などで使用される。2016年に初めてリフレットし、音の立ち上がりも明瞭になった。

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INORAN JAZZMASTER® #2 LTD, Masterbuilt by Dennis Galuszka
2013年に製作されたシグネイチャーモデル第2弾。きれいなクリーンが出てくる大事な曲で使用される。セットリストの前半は変則チューニングだったり、アコギを使う曲が多いため、後半から出てくることが多い。

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INORAN JAZZMASTER® #3 LTD, Masterbuilt by Dennis Galuszka
昨年末にデニス・ガルスカによって製作された、Lake Placid Blueをフィーチャーした第3弾。サウンド的にふくよかな黒、ハイが抜ける白の中間くらいを、というINORANのリクエストに見事に応えている。

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VIBRO-KING®
INORANの代名詞とも言える、透き通るようなクリーントーンを鳴らしているのはVIBRIO-KING®。以前は一発だったが、最近では出力を稼ぐた めに2台を鳴らしている。マイクで拾うのは上のスピーカーで、下はステージ上での音量感を補うために使用されている。

VIBRO-KING® 製品ページ

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SUPER SONIC 100 + 412 Enc
INORANのソロやMuddy Apesではメインとして活躍しているSUPER SONICアンプは、LUNA SEAでは歪み用として使用されている。写真をよく見るとツマミにマークが貼られているが、赤がLUNA SEA、緑がソロ、黄色がMuddy Apesの設定になっている。

Super-Sonic™ 製品一覧


› LUNA SEA:https://www.lunasea.jp/
› INORAN:https://inoran.org/


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