#FenderNews / 新しくAmerican Originalシリーズに加わった'60s Telecaster Thinlineと'70s Telecaster Custom
新しくAmerican Originalシリーズに加わった'60s Telecaster Thinlineと'70s Telecaster Custom
2つのTelecasterのコンビネーションは、その年代を代表する最高な組み合わせになるでしょう。
1951年にフェンダーがTelecasterを正式に発表すると、瞬く間にプレイヤーたちに評価されていきました。精巧に作られたTelecasterは、クラシックな外観とそのサウンドで、多くのプレイヤーの相棒となったのです。
その後、世界的な人気となったTelecasterは、60年代、70年代にさらに変更が加えられることとなるのです。
60年代に導入されたTelecaster Thinlineは、両サイドにFホールのあるアッシュボディと、ネックの付け根から大きく伸びたパーロイドのピックガードが特徴でした。
セミホローならではの温かさと、丸みのあるトーン、エレガントな外観でカントリープレイヤーや、インディロックのプレイヤーに愛されることとなり、その後、Telecasterのラインアップの中でもクラッシックと呼べるものになりました。
70年代に入ると、今度はTelecaster Customが登場します。このハムバッカーを搭載した新しいTelecasterは、オーヴァードライブの掛かった厚みのあるサウンドを好むギタリストたちに対応したものでした。
Telecaster Custom は、ピックアップ製作者のセス・ラヴァーが携わった、Wide Rangeピックアップを搭載していました。Wide Rangeピックアップは、大きなボビンとスレッド式のCuNiFeマグネットを使用し、素晴らしいサウンドを実現するものでした。しかし残念なことに、CuNiFeを使用したピックアップは、1979年のTelecaster Custom廃止と同時に姿を消すことになるのです。
フェンダーはAmerican OriginalシリーズにAmerican Original '60s Telecaster Thinlineと'70s Telecaster Customを加えることで、その歴史とサウンドに敬意を表しています。
これらのTelecasterは、American OriginalシリーズのDNAを引き継ぎ、年代ごとのサウンドを再現するため、特別に製作されたピックアップを搭載し、その年代を再現したネックプロファイル、そしてオリジナルにならってニトロセルロースラッカーフィニッシュを採用しているのです。
もちろん、その他のAmerican Originalシリーズと同じように、その年代の素晴らしい仕様を引き継ぎながら、最新のアップデートを加えることで、現代のプレイヤーにマッチするように製作されています。 下記にその特徴を記載します。
Vintage Pickups
American Original '60s Telecaster Thinlineに搭載された'60s Thinlineピックアップは、温かみのある丸みのあるトーンを再現しています。'70s Telecaster Customに搭載されたWide Rangeピックアップは、40年来廃止されていたCuNiFeを使用したピックアップを復活させたもので、澄んだベルの様なハムバッカートーンを再現しています。また、リアにはティム・ショウがデザインしたシングルコイルピックアップを採用しています。
Vintage-Style Hardware
ブリッジからストリングガイド、チューニングマシンに至るまで、全てのハードウェアは時代に即したものを採用しています。3サドルのブリッジは、各サドルに2本の弦が張られているため、ボディに対しての弦の圧力が強くなります。それもオリジナルにあった仕様を再現しているのです。
Vintage Neck
American Original '60s Telecaster Thinlineと'70s Telecaster Customには、ミディアムCのネックが採用されています。このネックプロファイルは、すべてのプレイヤーにとって快適な演奏感をもたらすでしょう。また、ヴィンテージスタイルの7.5インチよりも少しフラットな、9.5インチラジアスのフィンガーボードを採用してるため、プレイアビリティも高くなっています。
Vintage Look
ニトロセルロースラッカーによる塗装は、ボディに独特なツヤ感を与えるだけではなく、トーンウッドが呼吸しやすく仕上げることでナチュラルなトーンが引き出せ、カラーの魅力的な経年変化を提供します。