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FUJI ROCK FESTIVAL '18 Interview with Albert Hammond Jr

FUJI ROCK FESTIVAL '18 Interview with Albert Hammond Jr

Photo by 中野敬久

苗場での開催20周年。今年も大盛況で幕を閉じたフジロックフェスティバル’18。 現在その活動に関して沈黙を続けているTHE STROKESのギタリスト、アルバート・ハモンドJr. 3年振りの日本におけるソロ・ライヴアクトは、フジロック初日のホワイトステージとなった。パフォーマンスの直前、苗場の山々からさわやかに吹く風と共に、彼は颯爽と現れた。


―  3年ぶりのフジロック、印象を聞かせてください。

アルバート・ハモンド Jr(以下:アルバート)  とても興奮してるよ。僕は、ツアーができるということを当たり前のことだとは思っていないんだ。

日本は文化的にも一番好きな国のひとつだから、ここに来ることができて光栄だよ。今日これからみんなに喜んでもらえるパフォーマンスができたら最高だね。

―  フェンダーとの思い出があれば教えて下さい。

アルバート 僕の初めてのギターはフェンダーだった。店に入って、全くギターの知識もないまま、サンバースト・カラーのフェンダーを手にしたのを覚えてる。「バディ・ホリーのギターみたいだ!」と思って選んだんだ。みんな最初はきっとそういうもので、きちんと説明できないような、感覚的な理由なんだと思う。結果そのギターはとても良いもので、それから暫くして今メインで使っている白のストラトを手に入れたんだ。

知ってるかい?あのギターは1985年の日本製で、72年モデルの復刻版なんだよ。その後違うギターに変えたりもした事もあったけど、いつもまたあのギターに戻ってくるんだよね。これはもう運命の様なものだと思ってる。今ではあのギターが自分自身の様にも思えるよ。

―  フェンダーから今回発表となったシグネイチャーモデル、 “ALBERT HAMMOND JR. STRATOCASTER®”に関して。自身のシグネイチャーモデルが発表される事について、どんな気持ちでしょうか。

アルバート とてもエキサイティングなことだよ。この気持ちを表す言葉は「UNREAL」だね。「嘘だろ!」って感じだよ。

バディ・ホリーとフェンダーのストラトに恋をした僕にとって、歴史ある会社の一部になり、そこで自分のモデルを持つことができるなんて、鳥肌ものだよ。笑 僕はもしかしたらユニークな音楽を作ったかもしれないけど、決して自分が「ベスト・プレイヤー」だとは思っていないんだ。それだけに、この出来事はいまだに信じられないことだと思ってる。この驚きと感動はきっといつまでも続くと思うよ。20年後もまだ僕は「Wow!」って驚いてると思うな。

FUJI ROCK FESTIVAL '18 Interview with Albert Hammond Jr

―  日本のギターキッズ、特にこれからアーティストを目指す新しいPLAYERたちにメッセージをお願いします。

アルバート 僕が自分のモデルを作った理由のひとつが、手にしてくれたみんなが自分自身の(音楽の)旅に出て欲しい、というものだったんだ。そしてそのゴールは、その中の誰かが僕よりも良いプレイヤーになってくれること。僕は自分のギターをみんなに伝えて、音楽の歴史の中のひとりになる。そうなったらエキサイティングなことだよ。

ギターに関して僕がみんなに言いたいのは、弾き続けること、練習し続けること。 楽器をやっていると、つらい時、諦めたくなる時があるのは分かる。でもそんな時でも演奏を続けて欲しい。「決して止まってはいけない」と伝えたいな。


そのプレイスタイル、ファッションで多くのフォロワーを生み、2000年代のカルチャーに大きな影響を与えたアルバートも間もなく40代。 しかしながら、ギターに、音楽について熱く語り、そしてこのインタビューの後、ホワイトステージではさらに熱いライヴ・パフォーマンスを見せてくれた。 彼はまだまだ止まらなそうだ。

 

[Artist Profile]

Albert Hammond Jr
1980年生まれ。ザ・ストロークスのギタリストとして、そのスタイリッシュなバンドの顔として若干21歳でデビューを飾る。 ファッション、映画、音楽など2000年代のカルチャーに大きな影響を与えたザ・ストロークスのスタイルを体現するアイコンであり、またギタリストとしても多くのフォロワーを持つアーティストである。2001年の「IS THIS IT?」でザ・ストロークスとしてデビュー後、2006年にメンバーの中でいち早くソロ・デビューを果たす。ソロアーティストとして、これまでに3枚のフルアルバム、EPなどをリリース。2018年3月には前作「モメンタリー・マスターズ」に続く4作目となるソロ・アルバム”FRANCIS TROUBLE”をリリースした。
http://alberthammondjr.com/