#FenderNews / Voice of Modern Vol.2

やっぱりギターって奥が深いなと思いましたね。“俺、こんなことも知らなかったんだ“って

Voice of Modern Vol.2: Shinji SID(後編)

Voice of Modern

フェンダー『MADE IN JAPAN MODERN SERIES』のユーザーであるSIDのギタリスト、Shinjiにインタビューを敢行。インタビュー後編では、1年ほど愛用しているMADE IN JAPAN MODERN STRATOCASTERの魅力とこだわりのカスタマイズについて、そして未来のミュージシャンに向けてのアドバイスをいただいた。


自由な発想でどんどん 新しい曲を作ってほしい
 

―  すでに1年ほどMADE IN JAPAN MODERN STRATOCASTERをお使いいただいていますが、使ってみての率直な感想を教えてください。

Shinji  ローがモコモコせずに、良い感じに出てくれます。メインギターのストラトはボディがこれよりも軽くて、ゴン!と音を出すのに限界を感じていたんです。なので、リアピックアップをハムバッカーに替えて、ライブやレコーディングではハムバッカーをメインにしているのですが、そのハムバッカーだとローが出なくて、ローを上げるとモコモコしちゃうんです。それがこのMADE IN JAPAN MODERN STRATOCASTERだと一発で解消されます。しかも、ギターを替える時はEQもデジタルで替えるんですけど、ほぼ替えずにいけるんです。すごく優秀なギターですよね。

―  どんな場面で使っていますか?

Shinji  ライブとレコーディングですね。特にコロナの影響で外出が減って、家で曲作りをしているんですけど、激しい曲は全部これで録っています。

―  ピックアップを改造していますね?

Shinji  僕は癖で、クリーントーンで弾く時はフロントピックアップに替えるんですけど、ソロを弾く時もフロントピックアップだと気持ちいい音が出るので、つい最近もフロントピックアップでレコーディングしました。いろいろな使い方ができるんです。

―  ライブではどのような曲で弾いていますか?

Shinji  やっぱりロックな曲ですね。HR/HM系の曲だったら、絶対にこのMADE IN JAPAN MODERN STRATOCASTERです。

Voice of Modern

―  レコーディングでもハード系の曲はこれ1本で?

Shinji  そうですね。あとは、ハードじゃなくてもギターソロはMADE IN JAPAN MODERN STRATOCASTERを使っています。

―  ギターソロで使う理由は?

Shinji  音の伸びがいいんです。僕は伸びのある音が好きで、特にライブでは伸びを大切にしています。一方で、伸びを良くしすぎると音が抜けなくなるんですけど、これはちゃんと音が抜けるんです。本当にいいところを突いているんですよ。ピッキングをした時に鳴る“キュッ”って音も嫌な感じがしない。それでハイを上げれば、カッコいいキュッキュッ感が出せますね。

―  今までのギターの問題をクリアしている感じですか?

Shinji  そうですね。そして、バランスがすごくいいです。逆に質問なのですが、MADE IN JAPAN MODERN SERIESにはTelecasterもありますが、Stratocasterとはやはり音も全然違いますか?

―  もちろん違います。

Shinji  へぇ。テレキャスも欲しいですね(笑)。

 
 

―  ぜひ! このMADE IN JAPAN MODERN SERIESでさらにどんな音を出してみたいですか?

Shinji  そうですね…。やっぱり使っていくうちに音って変わりますよね。メインで使っているわけではないけど、今は自宅での曲作りでもガンガン使っているから、1年後にどんな音になっているのかはすごく気になります。

―  SIDとしての今後の予定は?

Shinji  バンドとしてはライブができるかわからないので、配信をできる環境を作っていくしかないですけど…やっぱりお客さんの前でやりたいですね。カッコいいSIDを見せたい。あとは、家にずっとこもっていたぶん曲を作っていたので、ただの自己満足ではなく、どんな形になるのかはわからないけど披露できたらいいなと思っています。

―  コロナの影響で家にいる時間が増えて、楽器を始める方も多いみたいです。

Shinji  今って楽器やバンドを始めやすいですよね。僕がバンドを始めた頃は、ギターを買うだけで数十万円していましたけど、最近は安価で良質なギターが多いので始めやすい。それこそ、MADE IN JAPAN MODERN SERIESからギターを始めるのもありですよね。見た目もシンプルだし、ハードな曲に限らず幅広く対応するので使いやすいと思います。

Voice of Modern

―  ビギナーの方にアドバイスするなら?

Shinji  羨ましいです。曲作りをするにしても始めやすい環境だし、僕が始めた頃はQY(2000年に発売されたヤマハのシーケンサー)とかでしたから。DTMが出始めた時も、難しくてよくわからなかったし。音も鳴らなくて、70万円のローンを組んでお金だけ払っていたみたいな状態で…。でも今は5〜10万円ですごくクオリティが高いし、そのままパッケージにできるくらいのものが作れる環境だから、自由な発想でどんどん新しい曲を作ってほしいですね。それこそ配信もやってもらって、逆にお手本を見せてもらいたいです。どうしても僕らには固定概念があるので。

―  このMADE IN JAPAN MODERN SERIESもフェンダーの固定概念を壊して誕生したギターですから、ここから新しい音楽やプレイが生まれるかもしれないですね。

Shinji  そうですね。僕も変なこだわりを持たずに、新しいものをいろいろと取り入れたいと思っています。


› 前編はこちら

 

MADE IN JAPAN MODERN STRATOCASTER® HH

MODERNシリーズは演奏の技術レベルが著しく向上している現代のプレーヤーに最高峰のプレイアビリティとトーンを提供するために開発された日本製シリーズ。STRATOCASTER® HHには、チューニングの安定性を提供するロッキングチューナー、ブリッジにはポップイン式の2点支持トレモロを搭載。ピックアップには、ネック/ブリッジポジション共に出力が高く、まとまりのあるトーンを奏でるオルタナティヴミュージックやラウド系ミュージックに適したModern Modified Humbucking Pickupを初搭載。タッチノイズの軽減など、ステージでの演奏を最大限考慮しています。

 

PROFILE


SID
2003年結成。メンバーはマオ(Vo)、Shinji(Gt)、明希(Ba)、ゆうや(Dr)。2008年、シングル「モノクロのキス」でメジャーデビュー。同年11月、日本武道館にて開催されたメジャーデビュー記念ライブでは1万3000人を集めソールドアウト。2013年1月、ベストアルバム『SID 10th Anniversary BEST』をリリース。結成15周年を迎えた2018年、46本にも及ぶライブハウス公演を行い、2019年3月にグランドファイナルとして横浜アリーナ公演を開催。2020年3月、シングル「delete」をリリース。

› Website:http://sid-web.info/