#FenderNews / INORAN meets Mustang™ GT

INORAN meets Mustang™ GT

最新ワイヤレス・テクノロジーを搭載した次世代デジタルアンプ、Mustang™ GTシリーズ。Fender TONE™アプリを使用する事でその可能性はさらに広がりを見せる。今回、そのFender TONE™ アプリを介して日本人アーティスト監修によるプリセット配信が実現。INORAN(LUNA SEA)、Ken(L’Arc~en~Ciel)、山内総一郎(フジファブリック)にスポットを当て、プリセット作成までのプロセス、そして音作りのこだわりに迫る。その第一弾として、INORANの音作りの模様をレポートする。

Mustang GT
’57 Bandmasterはいいですね、パンチがある
 

まずはベーシックとなるプリセットを選んで、そこから微調整を行う方法でトライ。彼の代名詞と言える、広がりのある幻想的なクリーントーンを狙う。プリインストールされている100以上ものプリセットの中から一つずつ確かめるようにサウンドを鳴らして、ベースとなるプリセットを決定したら、アンプを’57 Bandmasterに変更。「’57 Bandmasterはいいですね、パンチがある」と、高音弦を用いたアルペジオを弾きながら手応えを感じた様子。さらにTrebleを微調整し、きらびやかさに磨きをかけていく。

アサインされているエフェクト群を調整

アンプが決まったら次はエフェクトの調整に入る。選んだのは「Sine Chorus」、「Stereo Tape Delay」、「’65 Spring」の3つ。「Sine Chorus」はモジュレーションにサイン波を使用した、滑らかで丸みのあるコーラス。「Stereo Tape Delay」は独特のワウアンドフラッターを生み出すアナログの傑作Maestro Echoplexがベースのディレイ。「'65 Spring」は60年代中期のクラシックなFenderアンプに搭載されていたリバーブだ。特に「Stereo Tape Delay」では時間をかけて最適なディレイタイムを模索し、最終的に524msに設定。

ディレイのDepthは8時方向

最初、コーラスをモジュレーションに三角波を使用したはっきりとしたエフェクトの「Triangle Chorus」に変更するが、最終的に「Sine Chorus」をチョイス。ディレイにおいてDepthは、8時方向に設定するのが彼なりのこだわりだそう。

世界を広げられる、情景が見えるようなクリーントーン
 

「作曲でもデモ音源制作でもレコーディングでも、最終的にはステージでファンのみんなと一緒にプレイしたいわけじゃないですか。そんな光景を思い描きつつ、アリーナだったりライブハウスでも世界を広げられるような音ができたらいいなと思ってプリセットを作成していきました。絵が浮かぶような、情景が見えるようなクリーン。LUNA SEAだとピックアップはフロントが中心で、ソロではハーフトーン、レコーディングではリアもたまに使うんだけど、どのポジションでもふくよかな音が出るようにセッティングしましたね。

こういったデジタルアンプは初めて使うんだけど、買って帰ります(笑)。軽さも重要で、自宅での作曲だけでなくステージとかいろんな状況に持って行く人もいると思うんですよ。僕だったら、海外でのライブにギターとペダルひとつしか持っていかないとか。リハーサルとかライブハウスもそうなんですけど、アンプをレンタルすると状態に個体差がある。でもMustang™ GTは状態に左右されないから、安心してプレイに集中できるし、結果的にパフォーマンスがもっと良くなるんじゃないかなと思う。例え持って行けなくても、プリセットだけダウンロードして使うこともできるからね」


INORAN’s CLEANプリセット概要
アンプは「Fender '57 Bandmaster」に設定し、エフェクトとして「Sine Chorus」「Stereo Tape」「Fender ’65 Spring」をチョイス。数値の詳細は「Fender %rsquo;57 Bandmaster」がGain 3.7/Volume 4.8/Treble 4.4/Middle 5.5/Bass 5.2/Presence 7.3。「Sine Chorus」はLevel 10/Depth 12.3/Avg Delay 12.7/LR Phase 18。「Stereo Tape」はWetLvl 5.3/Feedback 1.9/Wow Level 4.4/Stereo Spread 10/Delay Time 542ms。「Fender '65 Spring」はWet Level 5.5/Decay 5.9/Dwell 3.6/Diffuse 10/Tone 5.5。

› Fender TONE™:INORAN Clean

Mustang GT

Fender TONE™アプリ経由でダウンロードする方法
スマホからFender TONE™アプリを立ち上げ、「Browse→ARTIST」のリスト画面から「INORAN Clean」を選んで「ADD」をクリックするか左上の検索アイコンをタップして「INORAN」で検索し、「INORAN Clean」を「ADD」するとコネクトしているアンプにプリセットが追加されます。(※ ダウンロードするにはアンプのファームウェアアップデートでバージョンが最新になっている必要があります。)

› スマホを経由せずアンプ本体から直接ダウンロードする方法はこちら
› アンプ本体のファームウェアアップデート方法はこちら


Mustang GT

Mustang™ GT
フェンダーが提案する次世代アンプのスタンダード「Mustang™ GT」。Mustang™アンプシリーズとしては第3世代となるMustang™ GTには、世界を驚かせる最新鋭のモデリングテクノロジーが詰まっており、「’59 BASSMAN」や「’62 TWIN REVERB」など往年のヴィンテージ・アンプサウンドを21種類、高品位エフェクトを47種類内蔵している。最大のイノベーションは、世界で初めてWi-Fiを搭載している点だ。これにより、PCに接続しなくてもMustang™ GT単体でファームウェアのアップデートや、アーティストや世界中のユーザーが作成したプリセットを簡単にアンプに追加することができる。さらに、無償提供のスマホアプリFender TONE™をダウンロードすることで、スマートフォン側でプリセットマネージメント、エフェクトエディット、セットリスト作成に加え、プレイヤーやクリエイターたちが集うコミュニティに直接アクセスが可能だ。

› Mustang™ GT
› Fender TONE™


INORAN
ロックバンドLUNA SEAのギタリストとして1992年にメジャーデビュー。1997年よりソロ活動をスタートさせ、Muddy Apes、Tourbillonなどでも精力的な活動を展開。2010年にはフェンダーとエンドースメント契約を締結し、翌年に日本人アーティスト初のシグネイチャーモデル「INORAN JAZZMASTER #1 LTD」を発売。その後も2013年に「INORAN JAZZMASTER® #2LTD, Masterbuilt by Dennis Galuszka」、2015年に「INORAN ROAD WORN® JAZZMASTER®」、2017年にはソロ活動20周年を記念した「INORAN ROAD WORN® JAZZMASTER® 20th anniv. Edition」など多くのシグネイチャーモデルが発売されている。

› INORAN:https://inoran.org