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MAN WITH A MISSION「“Dead End in Tokyo Tour” EXTRA SHOWS」レポート

6月4日(日)、新木場STUDIO COASTにて行われた全国ツアー「“Dead End in Tokyo Tour” EXTRA SHOWS」ファイナルの模様をレポート

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本公演は1月にリリースされたシングル「Dead End in Tokyo」を引っさげて開催された「Dead End in Tokyo TOUR 2017」の追加公演で、単独としては9年ぶりの来日となるジミー・イート・ワールドを迎えて行われた。

最初に登場したのは、昨年メジャーデビュー20周年を迎えたジミー・イート・ワールド。エモ、オルタナティブをグッドメロディで描く楽曲群はどれも抜群のドライブ感で、会場を見渡すとコブシを突き上げたり一緒に口ずさんだりと、円熟味を感じさせる演奏で熱気は上昇線を描いていく。

転換を挟み、真っ赤な照明の中に登場したMAN WITH A MISSION。ジャン・ケン・ジョニー(Gt, Vo, Raps)が「カカッテコイヤー!」とフロアを煽ると、ライブは「Get Off of My Way」でスタート。2階席までギッシリと詰まった会場から盛大な歓声が上がり、レーザーやスモーク、ストロボなど視覚でも興奮の坩堝へと誘うパフォーマンスに、フロアは波のように前後にうねり、猛烈なエネルギーが生まれる。間髪入れずに投下された「Hey Now」では、デジタルとロックを融合させた4つ打ちのビートに多幸感さえ覚える。

「世界デ一番、ロックガ盛リ上ガッテイル国ハ日本ダッテコトヲ見セテヤロウ!」。飽和寸前の音圧で「evils fall」と「database」を連投。高速スクラッチを繰り出しつつ時にステージ前方に出て熱狂を誘うDJサンタモニカ(Djs, Sampling)、電子パットやシンバル類を多用したタイトかつパワフルなドラミングで躍動感を生み出すスペア・リブ(Dr)、ジャンプしたり回ったりしながら有り余るエモーショナルを歌に乗せるトーキョー・タナカ(Vo)、図太いボトムでアンサンブルを支えるカミカゼ・ボーイ(Ba)。ジャン・ケン・ジョニーは愛機であるフェンダーのClassic Player Jaguar SpecialとPawn Shop Jaguarilloを楽曲によって使い分け、音の壁のような重厚なバッキングから音と音の隙間を突くようなクリーントーンで衝動を表現していく。

特に「Brave It Out」では弦の振動をも感じるスリリングなサウンドで、雄大に広がるサビにおいては心地良いトーンを創出。高速フレーズから始まる「distance」は彼ららしさが詰まったダンスロック・チューンだが、DJサンタモニカがフロアにダイブするなど、ライブ中盤にも関わらずハイライトのようなシーンが何度も訪れる。

ライブは「NEVER FxxKIN’ MIND THE RULES」で後半戦へ。イントロからDJサンタモニカ、スペア・リブ、カミカゼ・ボーイでグルーヴをビルドアップしていき、間奏ではサポートのE.D.Vedderとジャン・ケン・ジョニーで猛々しいアンサンブルを見せる。「Smells Like Teen Spirit」はClassic Player Jaguar Specialによる鋭く突き刺さるようなギターリフから始まったのだが、やはりこの曲にはJaguarが一番似合う。改めて楽曲とギターの繋がりを感じさせる瞬間だった。

Hi-STANDARD、バッド・レリジョン、ジミー・イート・ワールドなど憧れていたアーティストとの共演を“エモい”と表現し、自身の活動を振り返ると辛酸を味わった思い出のほうが多いと話したジャン・ケン・ジョニー。「何カヲ目指ス時、ラクナコトバカリジャナイ。自分タチヲナメタ奴ラヲ、一緒ニ見返シテヤリマショウ!」と決起すると、歓声とともに多くにコブシが上げる。

アンコール、「Seven Deadly Sins」で大きなシンガロングが会場を包むと、この日一番のモッシュが巻き起こった「Emotions」で大団円を迎えた。ミクスチャーもエモもパンクもオルタナティブも貪欲に咀嚼し、洋楽と邦楽を自由に行き来するワールドクラスのサウンドを証明して見せた、熱狂の一夜だった。

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Photo: Nobuyuki Kobayashi / Daisuke Sakai (FYD inc.)


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