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sumika「sumika『SALLY e.p』Release Tour」レポート

2017年2月25日(土)、Zepp DiverCity TOKYOにて行われた「sumika『SALLY e.p』Release Tour」の模様をレポート。

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最新作『SALLY e.p』を引っさげて開催された、バンド史上最大規模のリリースツアー「sumika『SALLY e.p』Release Tour」。ステージには、“自分の部屋”をモチーフにしたセットと大型ビジョンが設置。まるで彼らの家に招かれ、くつろぎながら音楽に酔いしれるような心温まるライブが幕を開けた。

パレードのようなカラフルな照明に彩られたステージに登場した片岡健太(Vo, Gt)、黒田隼之介(Gt, Cho)、小川貴之(Key, Cho)、荒井智之(Dr)。軽快なピアノから始まる「Lovers」は、まさに彼らの音楽性と人間味を具現化したようなハッピーな楽曲。軽やかに躍動するストリングス、ミュージカルを彷彿とさせるダイナミックなサウンドで、ステージとフロアの隔たりを瞬時に粉砕。

「もうすでに100%楽しいんですけど、280%楽しもうと思います。いいですか!?」と片岡健太の煽りから「ソーダ」に突入。カントリー調のフレーズで熱気は急激な上昇線を描き、「カルチャーショッカー」では手拍子が自然発生。会場が一つになったジャンプで、とてつもない幸福感を生み出す。片岡健太のたおやかなアコースティックギターの音色と、黒田隼之介の太くエモーショナルなクランチサウンドにハッとさせられる。ゲストベーシストの井嶋啓介は今回のツアーから導入したAmerican Professional Jazz Bassで、歌に寄り添うベースラインを指弾きで奏でる。個々が奇をてらったことをせずとも、アンサンブルとして鳴った瞬間、サウンドは嬉々として輝きドラマティックに響き渡る。

ライブ中盤、「sara」で片岡健太はデビュー前から愛用している日本製ストラトキャスターを手にし、情感豊かな歌をきらびかなサウンドに乗せて観客に届ける。「まいった」でもストラト特有の分離感の良いウォームな歪みサウンドを生み出し、心象をくっきりと浮かび上がらせていく。アンプも同じくフェンダーのHot Rod Deville 212を使用。一条の光明が差すような、バイタリティ溢れるトーンだ。

大事なことに気づかせてくれる「リフレイン」、雑踏のSEから始まった「グライダースライダー」でロマンチックに魅せたかと思えば、「僕らもこのぐらい弾けるんです!」と「チェスターコパーポッド」では自由奔放なソロの応酬に会場のボルテージは最高潮に。「ひと足先に夏を感じたいので、風を起こしてもらっていいですか」という呼びかけからタオルが一斉に回る「マイリッチサマーブルース」では、エネルギッシュなステージを展開。オレンジ色に染まった「オレンジ」では、「みんなの声を聴かせてよ」とラララの大合唱が起こり、無限の弾力をもって響いた。

アンコールラストは『「伝言歌」』。彼らが紡ぎ出す楽曲群には、嘘がまったくない。だから心を委ねられるし、またこの“住処”に戻ってきたくなるんだと思う。「今日がキッカケで背中を押せられるように、みんながまたこの場所に帰ってこられるように、家のドアは全開にしておきます。いってらっしゃい」と1人1人に語りかけるように締めくくった片岡健太。この“家”に再び足を踏み入れたとき、今度はどんな素晴らしい景色に出会えるのだろうか。

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