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楽器や機材を選ぶときの着眼点が変わった | SCANDAL インタビュー【前編】

日本人女性として初めてフェンダーとエンドース契約を結んだSCANDAL。「楽器とSCANDAL」をテーマに、10年間の楽器の変遷や関わり方の変化について話を聞いた。

SCANDAL

L to R:TOMOMI PRECISION BASS® 150,000yen(税別) | HARUNA TELECASTER® 167,500yen(税別)| MAMI STRATOCASTER® 150,000yen(税別)  全て12月下旬発売予定

ガールズバンドのトップランナーとして世界を舞台に活躍する4人組ガールズバンドのSCANDALが、日本人女性として初めてフェンダーとエンドース契約。待望のシグネイチャーモデルを発売する。ビギナーから約10年で今のポジションに上り詰めた足跡には、常に楽器との真摯な向き合いがあった。結成当時から現在までの楽器の変遷や関わり方の変化、思い入れのあるモデルなど、「楽器とSCANDAL」をテーマに10年を振り返る。

ギターのビジュアルや音が、プレイヤーとしてアイコンになっていった
 

―  みなさんは、通っていたダンス&ボーカルスクールからの提案でバンドを組むことになり、そこで初めて楽器を手にしたそうですが、最初に買った楽器のことは覚えていますか?

HARUNA   私は、黒いストラトタイプでした。最初はダンサーを目指していたので、フェンダーという名前は知る由もなくて、アンプやチューナーが付いた1万円くらいの初心者セットでした。

MAMI   僕も同じで、好きな色で決めたんですけど、パステルピンク色のギターでした。

―  TOMOMIさんは、どうしてベースを?

TOMOMI   最初は全員ギターを練習していたんです。でもバンドをやるときにベースもいないといけないし、弦が少ないぶん簡単そうに見えたのもあって。あとで聞いた話では、私だけギターの弾き方がベースっぽかったらしいです(笑)。私が買ったのも初心者セットで、色はサンバーストでした。

―  当時と今では、楽器との向き合い方や扱い方はどんな風に変わりましたか?

MAMI   当時は、ギターは使い捨てで弦が切れたら新しく買わないといけないと思っていて(笑)。スクールのイベントで初めてステージに立って、最後にジャーンと鳴らして弦が切れたときは本当に焦りました。そのときに初めてスクールの先生から、弦を張り替えることを教えてもらったんです。

TOMOMI   当時は、先生から「チューニングした?」って聞かれると、みんな「しました。昨日!」って。

HARUNA   そのくらい楽器について無知だったんです。

MAMI   それにエフェクターとかシールドケーブルもABCマートの袋に入れて持ち歩いて、ひっくり返して地面にザ〜って雑に広げて。ギターもペラペラのソフトケースに入れて、ガンガンぶつけて傷とかヘコみもまったく気にしてなかったし

RINA   それは、初心者以前の問題でMAMIの性格でしょ(笑)。

MAMI   私から見て一番変わったと思うのは、楽器や機材を選ぶときの着眼点です。こういう音を出したいから、こういう楽器が欲しいと。昔は色とか形とか、見た目が先行していて。もちろんビジュアルは大事だけど、今は優先順位がだいぶ変わったんじゃないでしょうか。

HARUNA   確かに曲が増えていくにつれて、こういう曲をやりたいから、ライブでこういうパフォーマンスがしたいからと考えるようになりました。

―  そういう考え方になったのは、アルバムで言うと何枚目くらいですか?

MAMI   3枚目の『BABY ACTION』(2011年)くらいです。それまでは、歪んでいれば何でもOKみたいなところがあって(笑)。

TOMOMI   ツマミをこういう設定をしたらこういう音が鳴るとか、いろんな人に教えてもらったり勉強していくうちに、自分の好きな音がわかっていって。そういう自分のスタンダードとなる音がどういうものか何となくわかったときに、次にそうじゃない音を求めるようになりました。意識も楽曲やパフォーマンス重視になって、楽器を選ぶ基準も変わっていきました。

MAMI   ローディーさんがついてくれるようになったことも大きかったです。どうやったらどういう歪みになるか、アンプとの兼ね合い、エフェクターにはこういう種類があってとか。ローディーさんが、自分の出したい音を出してくれたので、それを間近で見て勉強して。

HARUNA   2014年にスクワイアブランドで初めてシグネイチャーモデルを作らせてもらったことも、すごく大きかったです。自分のモデルを作ってそれが世に出るということは、自分の音はこれだという軸を決めることにもなるので。そのときに、自分の芯となる音がわかった気がします。

―  そのシグネイチャーモデルは、どういうこだわりで作りましたか?

HARUNA   初の日本武道館公演でお披露目だったので、見た目にもすごくこだわって。キラキラのラメでスカルをかたどって、遠くから見てもインパクトのあるものにしました。音も、エッジが効いてパンチのある音が欲しいと思って。けっこうわがままを言って作ってもらったんですけど、その経験は今回のシグネイチャーモデルにも生きています。

TOMOMI   前回のシグネイチャーモデルはジャズベでした。自分たちのコピバンをしている子たちにとって、ファーストベースになるものをという意識もあって。初めて楽器屋さんに行くときのことを考えて、ポップな色があれば手に取りやすいだろうと、青のボディに黄色のラインの入ったデザインを考えました。

MAMI   前回のシグネイチャーモデルのときは、実際に初めて買ったギターだと言ってくれる人がすごく多くて、それがめちゃめちゃ嬉しかったことをすごく覚えていますね。

―  これまで使った楽器の中で、思い出や思い入れのあるものはありますか?

HARUNA   そうですね。私は、フェンダーのTelecaster Thinline Deluxeなんですけど、シンラインはライブのときに少し弱い気がしていて、そんなときにデラックスがあるとローディーさんから聞いて、「それだ!」と。「瞬間センチメンタル」(2010年)とか初期の頃だったと思いますけど、いろんなタイプの曲によって楽器を使い分けたいと考えていた時期でした。シンラインデラックスは本当に万能で、一度手にしたら手放せない1本です。ピックアップがハムバッカーなので、むちゃくちゃライブ映えする音が出るし、最近でも活躍していますね。

―  ギターやベースが変わったとき、それを一番間近で変化を確認できるのが、やはりドラムですよね?

RINA   そうですね。音の変化も感じますし、ギターのビジュアルや音が、プレイヤーとしての3人のアイコンになっていったことも感じます。

―  みなさんが使う楽器の変遷では、色や形の見た目とか音もそうですが、弾きやすさも重要ですよね。

MAMI   僕は、ネックがメイプルというところですね。今回のシグネイチャーモデルもそうですけど、やっぱりメイプル指板は弾きやすいです。気付いたのはわりと最近のことですけど、はじめは素材となる木のことまでは考えてなくて、色とか見た目の違いだと思っていました。でもメイプル指板は、使うほど手にしっくり馴染んでくる感覚も想像できるようになりました。

TOMOMI   私は、ネックのエッジを削ってもらっています。初めて持った初心者用ベースのネックがめちゃめちゃ細かったし、手が大きくないので、私の場合は細いほうが弾きやすいです。だからプレベでもジャズベのネックを付けてもらって、握り込みやすいようにエッジを削ってもらっていて。

HARUNA   あとは、重さですね。ライブパフォーマンスのことも考えて、軽さも重視しています。重いと動きづらくなるので。

MAMI   僕は逆に重いほうがいい。軽いと、弾いていてあっちこっちに動いちゃうんです。

TOMOMI   ベースはそもそもが重いので、なるべく軽いほうが嬉しいですね。ハードケースに入れて持って歩いていると、手がそのままの形で固まっちゃうくらいなので(笑)。

MAMI   TOMOちゃんは、それ以前に筋肉がなさ過ぎ(笑)。

› 後編に続く
› FenderからSCANDALシグネイチャーモデル発売。日本人女性アーティスト初となる、エンドース契約も締結


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SCANDAL
2006年、大阪にて結成。メンバーはHARUNA(Vo, Gt)、MAMI(Gt, Vo)、TOMOMI(Ba, Vo)、RINA(Dr, Vo)。2008年、シングル「DOLL」でデビュー。翌年にリリースされた「少女S」でレコード大賞新人賞を受賞。2012年、異例の早さで日本武道館公演を達成。2013年には夢であった大阪城ホール公演を5分で即完させる。2015年、世界9カ国41公演を廻る単独ワールドツアーを大盛況に収め、初の東名阪アリーナツアーでは4万人を動員。2016年8月に結成10周年を迎え、結成地である大阪にて1万人を動員した野外コンサートを開催。2017年、ベストアルバム『SCANDAL』をリリース。10月に初の配信限定シングル「恋するユニバース」をリリース。

› SCANDAL:https://www.scandal-4.com