フェンダーの最も新しく(最も若い)シグネチャー・アーティスト:グレース・ヴァンダーウォール

チャートを駆け上がった若きウクレレ・プレイヤーの物語

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グレース・ヴァンダーウォールが初めてウクレレを買ったのは、そう昔のことではありません。彼女は、11歳の誕生日にもらったお金をすべてつぎ込んで1台のウクレレを買い、独学で弾き方を覚えました。

それからわずか2年で、彼女を取り巻く状況は一変したのです。

2018年1月15日に14歳となったグレースは、今や巷で有名な名前です。NBCの番組『America’s Got Talent』の第11シーズンや『Teen Choice Award』で優勝した彼女は、米国でのヘッドライナーとしてのツアーをソールドアウトにし、ヒットEP『Perfectly Imperfect』では、作詞を含む自作の曲で、生き生きとしたウクレレのプレイとパワフルなヴォーカルを聴かせています。

グレース・ヴァンダーウォールの輝きが消えることはありません。彼女は、2017年11月3日にデビューアルバム『Just the Beginning』をリリース。さらにフェンダー・シグネチャー・シリーズのアーティストとして彼女の名前を冠したウクレレが、2018年に登場予定です。

まだ中学生の謙虚な彼女にとっては、全く予期していなかった急激な躍進でしょう。


 

「テレビ番組『America’s Got Talent』と契約を結んだ時は、番組への出演ではなくて、公開オーディションを受けるだけだって感じでした」と彼女は言います。「私はただ、ほかの人たちのパフォーマンスを観に行っていただけ。出演者はみんな“楽しんでいます”と口では言うけれど、私は言葉通り実際に楽しんでいたの。私も母も、ほかの出演者のパフォーマンスを観て楽しんでいたわ」

そんなスタンスが、彼女の人生を一転させたのです。

2004年にカンザス州で生まれ、ニューヨーク州サファーンで育ったグレースは、幼いころから音楽との関わりが深く、3歳の時には、ワイヤレスマイクへ向かって歌いながら作曲を始めました。その後、Twenty One Pilotsのタイラー・ジョゼフがウクレレでエルヴィス・プレスリーの『Can’t Help Falling in Love』をカバーするビデオを観た彼女は、演奏する楽器をサクソフォンからウクレレへと持ち替えたのです。

やがて彼女は作曲を始め、地元のコーヒーハウスでのオープンマイク・ナイトにも出演するようになりました。

自信をつけた彼女は『American Idol』への出演を目指しましたが、15歳以上という番組の年齢制限に引っかかったため、『America’s Got Talent』へ出演することになりました。

『America’s Got Talent』のオーディションでの彼女の出来は素晴らしかったと誰もが認めるでしょう。オリジナル曲『I Don’t Know My Name』を披露した時には、審査員のひとりHowie Mandelから“ゴールデン・ブザー”を獲得しました。ゴールデン・ブザーが押された出演者は、次の段階の生放送へ無条件で進むことができるルールです。

最終的にグレースは、審査員のサイモン・コーウェルから“次のテイラー・スイフト”と称賛され、優勝しました。それをきっかけにコロンビア・レコードと契約し、『The Ellen DeGeneres Show』など全国ネットのテレビ番組や、2017 Austin City Limits Music Festivalにも出演しました。さらに彼女の公式YouTubeチャンネルは、(本稿執筆時点で)1億300万ビュー以上を記録しています。

「ウクレレを持って大勢の前で歌ったのは、『America’s Got Talent』が初めてでした」とグレースは振り返ります。「明らかにとってもナーバスになりました。どうやって緊張しないようにしたらいいのか、わかりませんでした。でも、とても素晴らしいことでした。今の私があるのは、あの経験のおかげです。私にとって驚くべき経験でした」

グレースとフェンダーとのコラボレーションは、既に勢いづいた彼女のキャリアの次なるステップとなります。エリック・クラプトン、ジョニー・マー、クリス・シフレットらと並び、フェンダーのシグネチャー・アーティストの仲間入りをする彼女は、最年少というだけでなく、初のウクレレ・プレイヤーでもあります。

この歌姫は、アルバム『Just the Beginning』のメディア・ツアーで、フェンダーのCalifornia CoastシリーズのVeniceモデルやZumaモデルを使用しています。

「フェンダーは最高のメーカーです。多くの素晴らしいアーティストたちと仕事をしてきたフェンダーが、2018年に私のシグネチャー・ウクレレを出してくれるなんて、とても光栄です。自分のウクレレをデザインするプロセスはとても楽しいと思います。ファンのみなさんにも気に入ってもらえると嬉しいです」

今後数か月で、彼女のファンの数は間違いなく増えることでしょう。彼女はワシントンDCの9:30 ClubやデンバーのBluebird Theaterなど、伝説的なステージに立つのです。元気のあるウクレレ・プレイヤーにとって、観衆の前で新曲を披露するチャンスを得るのは、とてもわくわくすることでしょう。

「私の曲は、実体験に基づいて作ったものです。共感できる映画を作るような感じ。アルバム『Just the Beginning』の曲をみんなの前で演奏し、聴いてもらうのは、とても楽しみです」

「新しい曲を披露できるのはとても嬉しいです。精一杯プレイするわ」


California Cost シリーズ ウクレレ