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シド Shinji meets Mustang™ GT

最新ワイヤレス・テクノロジーを搭載した次世代デジタルアンプ、Mustang™ GTシリーズ。Fender TONE™アプリを使用することでその可能性はさらに広がりを見せる。今回、そのFender TONE™ アプリを介して日本人アーティスト監修によるプリセット配信が実現。今回はシドのShinjiにスポットを当て、プリセット作成までのプロセスをレポート。

Mustang GT
リアで弾いてもフロントで弾いても遜色のないイコライジングに
 

ライブではシングルコイル/ハムバッカーによって2台のアンプを使い分け、ピックアップポジションごとに音色を作るなど、音作りに対して並々ならぬこだわりを持つShinji。ギターでは最近、フェンダーのAmerican Elite Stratocaster HSS Shawbuckerを導入し、1本でシングルコイル/ハムバッカーに切り替えるなど音作りへの模索に余念がない。そんな彼が今回作成したプリセットは、伸びが良くて大きい会場にも対応できるリード/ソロ用のサウンドだ。

「チョイスしたアンプはフェンダーのSuper-Sonicです。モコモコしない伸びのいい音を作りたくて、いつもはリアピックアップを基準に音作りをするんですけど、リアで弾いてもフロントで弾いても遜色のないイコライジングにしています。アンプは洋楽っぽいオシャレな音がたくさん入っていたんですけど、割と“いなたい”感じの音が好きなので、自分が弾いてて気持ちいい音を作りました」

ディレイの音量は最小限に抑えてフィードバックは長めに

ポストFXとしてディレイの「Tape Delay」とリバーブの「Large Room」を選択。両方とも残響系のエフェクトだが、広いライブ会場での天然のリバーブ感を考慮した絶妙なツマミ設定に。これは普段のライブにおける音作りでも意識している点のようだ。

「大きい会場って天然のリバーブがかかっているので、ディレイなどをかけ過ぎるとケンカしてしまってよくわからなくなるんです。だから、ディレイの音量は最小限に抑えてフィードバックは長め。弾いたあとの一発目の残響音は小さいけど、長く聴こえる。特にバラード系のソロを弾く音色としていいんじゃないかなと思います。

Tape Delayは作曲するときにプラグインのものを使うことが多いです。好きなんですよね(笑)。あまりにも山びこっぽくなってしまうと嘘くさく感じてしまうので、自然に響いている感じにしました。リバーブの効果もほのかにかけたくらい。広い会場で演奏することにすごく憧れを持っていたので、Room Reverbよりも広がりのあるLarge Roomのほうが好きなんです」

Mustang™ GTが1台あればアンプを替える必要がない

「僕が最後にデジタルアンプを使ったのは10代のときで、それ以来ずっとアナログ系にこだわってきたので、Mustang™ GTを使ってみてデジタルアンプの常識が覆されました(笑)。ここまで進化しているのかと。まったくデジタルな感じがしないですよね。今は2台のアンプをライブで使っていますけど、ゆくゆくは1台にしたいと思っているんです。Mustang™ GTが1台あればアンプを替える必要がないし、Wi-Fiを内蔵しているからローディの人にライブ中にスマートフォンで音色を変えてもらうこともできる。今後、そういう時代になっていくんだと思います。今は大掛かりなシステムを組んでいるから1人じゃとても運べないけど、アンプにしても1台がいいと思うし、できることならギターも1本がいいし、エフェクターも少ないほうがいい。Mustang™ GTがあれば、それが可能になりそうな気がします」


Shinji Leadプリセット概要
アンプは「Super-Sonic」に設定し、エフェクトにディレイの「Tape Delay」、リバーブの「Large Room」を設定。ツマミの詳細は「Super-Sonic」がGain 7.2/Volume 5.4/Treble 8.0/Middle 7.4/Bass 8.4/Gain2 5.5。「Tape Delay」はWetLvl 1.9/Feedback 5.2/Wow Level 3.6。ディレイタイムは650msに設定。「Large Room」はLevel 3.3/Decay 3.9/Dwell 5.5/Diffusion 4.4/Tone 4.3。

› Fender TONE™:Shinji Lead

Mustang GT

Fender TONE™アプリ経由でダウンロードする方法
スマホからFender TONE™アプリを立ち上げ、「Browse→ARTIST」のリスト画面から「My Favorite Things」を選んで「ADD」をクリックするか左上の検索アイコンをタップして「My favorite」で検索し、「My Favorite Things」を「ADD」するとコネクトしているアンプにプリセットが追加されます。(※ ダウンロードするにはアンプのファームウェアアップデートでバージョンが最新になっている必要があります。)

› スマホを経由せずアンプ本体から直接ダウンロードする方法はこちら
› アンプ本体のファームウェアアップデート方法はこちら


Mustang GT

Mustang™ GT
フェンダーが提案する次世代アンプのスタンダード「Mustang™ GT」。Mustang™アンプシリーズとしては第3世代となるMustang™ GTには、世界を驚かせる最新鋭のモデリングテクノロジーが詰まっており、「’59 BASSMAN」や「’65 TWIN REVERB」など往年のヴィンテージ・アンプサウンドを21種類、高品位エフェクトを47種類内蔵している。最大のイノベーションは、世界で初めてWi-Fiを搭載している点だ。これにより、PCに接続しなくてもMustang™ GT単体でファームウェアのアップデートや、アーティストや世界中のユーザーが作成したプリセットを簡単にアンプに追加することができる。さらに、無償提供のスマホアプリFender TONE™をダウンロードすることで、スマートフォン側でプリセットマネージメント、エフェクトエディット、セットリスト作成に加え、プレイヤーやクリエイターたちが集うコミュニティに直接アクセスが可能だ。

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シド
2003年結成。メンバーはマオ(Vo)、Shinji(Gt)、明希(Ba)、ゆうや(Dr)。2008年、シングル「モノクロのキス」でメジャーデビュー。同年11月、日本武道館にて開催されたメジャーデビュー記念ライブでは1万3000人を集めソールドアウト。2013年1月、ベストアルバム『SID 10th Anniversary BEST』をリリース。2017年、9枚目となるアルバム『NOMAD』をリリース。結成15周年を迎える2018年、5月より《SID 15th Anniversary LIVE HOUSE TOUR 2018》を開催する。

› シド:http://sid-web.info/